2012年10月17日水曜日

Le Protocole - 2012 JBCF- 美浜クリテリウム


自転車は孤独だ。

春の海岸線や、延々と続く丘陵地帯。
話しかける相手もなく、風の音を聴き、チェーンの音を置いて、
考えるでもなく、ぼんやりするでもなく、
意識は景色に溶け込み、自分が走っているのではなく、風景の一部に塗り込められていく感じがとても好きだ。

集団で走った事がない僕には、ロードレースのプロトコルが分からない。
それでも、沿道から、ファインダーを通して見ていると、叫びや怒号だけではなく、視線、体の向き、ハンドサイン、進路。

様々なメッセージが、プロトン固有のプロトコル上で交換されているのが分かる。

チーム内ではそのプロトコルの目的は勝利する為。
プロトン全体では、時に過酷な選別、時には生存の為の団結。
目的は様々に変わり、複雑にプロトコルは絡み合い、そしてゴールへ流れていく。

生き残った先に競争があり、競争の先に勝利がある。
強調と殲滅が複雑に絡み合う不思議な世界。
いや、一見不思議に見えても、それは世界の縮図だ。

勝者は微笑む。
だけど、勝者は様々なプロトコルの螺旋階段の上に立っている。

だから敗者も微笑む。




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 Le Protocole